Day 1

ずっと奥底に眠っている感覚が、最近はそっと心の明かりを灯している気がする。わんこが家に来てから、今日で三週間が経った。何もかもが変わった、と言ってもいいかもしれない。僕はずっと、「変わり続けないといけない」と思っていた。でも違った。わんこにとって、そして生き物にとって、「変わらない」日々が続くということが、いちばんの幸せ。そういうことに、気づかせてもらったのも、この三ヶ月だったと思う。

今は、午後五時。僕はいつも、この時間が好きだ。わんこが昼寝をしていて、陽もそろそろ沈むぐらいで、今の空は綺麗な青色。そんな時間に、家の照明を落として、洋楽を書けて執筆をする時間が、この上なく幸せだ。なんだろうな、この感覚を言葉に表すとしたら。ぼんやりとした灯籠を、眺めている感覚。一人河川敷で座りながら、夕暮れを見る。そんなものに近いだろうか。周りは静かだからか、飛行機が通る音がしっかりと聞こえる。オレンジの優しい照明が、照らす僕の部屋。そんな何気ない日々が続いていくこと。そして、それがいつか終わり、何もかもがまたなくなること。そうやって、そうやって、刹那というものを味わうのが、きっと喜びなのだと思う。終わりがあると、それを失いたくないと、人はもがく。でもきっと、終わることは失うことではないと、最近は生きていて思う。