家の近くに、おいなりさん屋さんがある。小柄で可愛いおじいちゃんが一人で切り盛りしているお店で、最近母と見つけた隠れ家的な場所だ。そこのおいなりさんが、人生で食べたおいなりさんの常識を覆してきた。
まず、おいなりさんに具があるのだ。胡桃、胡麻、たらこなど、日替わりで変わる少しの具材が、おいなりさんの酢飯とピッタリ合わさって、それはそれは優しいお味になる。最初は何気なく行ってみたのだが、今日スーパーの帰りに二回目で行って、帰ってきて食べて、すっかりハマってしまいそうだ。僕は一度ハマるととことん同じものを食べるから、これは本当にいいところを見つけたと思う。
店主のおじいちゃんも、すごく柔らかくて素敵な方で、お店の小窓から見える一生懸命おいなりさんを作っている姿は、可愛くてかっこいい。スーパーの帰りに、いつもその小窓からおじいちゃんを見るのが、ちょっとした心の拠り所にもなっている。素敵な生き方をしているなあと思う。
深夜になってしまった。生活をしていると余裕がなくて、仕事なんてこれで入ってきたらどうなってしまうのだろうとよく思う。僕は仕事をしていないから、仕事をしている人を見ると偉いなと思う。そして、若干の劣等感を感じてしまう。
そんなことを書いていたら、わんこが起きてきて慰めてくれた。最近は話したら言葉を理解しているようで、わんこの成長はすごいなと思う。
何者かになりたい欲求が、まだ残っている。完全に消し去ろうとしても、沸々と一日のどこかで湧き上がってきて、突然行動しないといけない衝動に駆られる。
そういう時は、寝てしまえるように、だんだんとなってきた。寝るとすっきりして、何者かになりたい欲求は消えていることが多い。そして風呂にゆっくりと入って、犬と赤ちゃんのYouTubeを見て癒されて、これでいいかと安堵する。
大切なことは、わんこが教えてくれる。美味しいものを食べて、遊んで、寝る。それだけで本来はいいのだよと、教えてくれる。
色々やろうとしすぎなのかもしれない。東京にいると、空気がそうさせるのか、わからない。