2026.01.18

テラスで過ごす初めての朝。案外、というかしっかりと予想を越えてすごくいい時間になっている。足が寒いなと思い、玄関から靴を持ってきて、紐を解いて履く。普段は紐をしっかりと結んでいるから、靴もだらっとしている感じがして心地がいい。

今日の外の空気は、すっと白い花のよう。匂いは風の香りと、かすかに木からくる匂いもする。雲ひとつない青空だ。

だらっと、という言葉がちょっと前から好きになった。人がごろんも寝転ぶ姿が想像できるからだろうか。昨日も今日も明日も、だらっと生きている自分は、心も体も温かい気がしている。

蒸籠を食べて掃除をして、ゴミを出して歯磨きをして。そんなことをしていたら、あっという間に昼過ぎになってしまった。テラスに戻ってきて、一人の時間をまた始めている。朝よりも街は騒々しく、それでも日曜日だからか、子どもたちの声が聞こえてくる。まだ僕は子供がいないから、子供の声を聞いても可愛いとは思わない。それはいつか、変わる価値観なのだろうか。

ルゥちゃんのことを「わんこ」と書く癖がついている。特に意味はないのだが、このエッセイに出てくるのは「ルゥちゃん」ではなくて「わんこ」な気がしている。わんこと暮らしていること、それが僕にとって何を意味するわけでもないのだが。もしかしたら、ルゥちゃんとのことは、僕らだけの秘密にしておきたいのかもしれない。わんこと書くことで、ルゥちゃんの輪郭がぼやけ、曖昧になる。そうやって僕は、家族のことを、家族として大切にしているのかもしれない。

今日は初めてチャイを飲んだ。もっとスパイスが効いていて飲みにくいのかと思ったが、すごく甘くて飲みやすく出してもらえた。昨日の北欧風の机を買ったところで、間借りでカフェをしていたのをたまたま見つけた。友達との約束がなくなってとぼとぼ帰っているところだったから、助かった。

チャイを入れてくれた人は、言葉をゆっくり丁寧に選ぶ人だった。一言喋るたびに呼吸を置き、そっと両手で置くように呟く人。笑顔が柔らかくて、素敵だった。チャイは甘いのが好きなんです、と言っているのが子供らしくて、その人の普段を見れた気がして嬉しかった。

今はそのチャイで淹れていた茶葉で、ストレートティーを飲んでいる。相変わらず、夜のベランダのところで。

お香の匂いが風に乗って僕の鼻元をくすぐる。部屋の中では味わえない香りの広がりに、思わず目を瞑ってしまう。

誰も来ない僕だけの場所。そんな秘密基地ができて、ついついずっと座って空を見てしまう。